WESCO 100周年モデル BOSS 徹底比較

長いBLOG記事になりますので目次

・WESCO BOOTS に対する 信頼
・納期延滞のお詫び
・ブーツ丈とトップの形状比較
・エンジニアブーツにとって足首のインステップバックルは「命」
・ラスト(木型)の形状とフィット感の比較
・両方試着してみました・・・
・ステッチの比較
・アウトソールとヒール周りの比較
・ホースハイド vs カウハイドレザー
・ホースハイドは、地球をほぼ一周
・『Boots That Stand The Gaff』
・アメリカの赤い大地、ウッド、ヘリテージ
・シャフトの内側(レザーライニング)比較
・ホースハイドの腰は柔らかい
・結論
・余談


今年2018年に創業100周年を迎えた米国「WEST COAT SHOE COMPANY」通称 WESCO(ウエスコ)

その100周年を記念し WESCO Japan が企画した3足のブーツ。

CENTURY BOSS (馬革 248,400円)
Jobmaster 1st (馬革 248,400円)
Lynch Silversmith Limited Model (牛革 257,040円)

 

皆さま、どのブーツをご予約・ご購入されましたでしょうか。どのブーツも大変魅力的なカスタムが施されており、プライスも最も高額なモデルで257,040円とお手頃とは言えない数字かもしれません。

EMPTY GARAGE では100周年モデルを40足ほど発注いたしました。大変ありがたいことに、当店の顧客様で3種類全てのブーツをお買い上げ頂いたお客様が今のところお一人いらっしゃいます。また CENTURY BOSS と Jobmaster 1st のホースハイドモデルを2足ともご予約頂いたお客様も4名いらっしゃいます。

100周年モデルの何がそれほど魅力的なのか・・・・

100周年のお祭り騒ぎなのか?

ホースハイドモデルに至っては、全く履いた事もない木型が使用されているのにも関わらず、WESCO Japan からディーラーへのサンプルブーツの貸出が一切なく、全てのお客様が実物やサンプルも見られずにご予約され、納期1年以上を待ち、実際まだ納品もできてもいないブーツが半数近いという状態にも関わらずお待ち頂いているこの状況。

なぜ?何がそれほど魅力的なのか・・・・

外見的なオーラや雰囲気というのもあると思いますが、

一番はこれでないでしょうか?

「WESCO BOOTS に対する 信頼」

まさに「WESCOブランド」

 


改めまして、ここで「納期延滞のお詫び」

2016年11月にご予約を開始しましたホースハイドモデルのブーツの納期が、予定よりも大幅に遅れておりますことをお詫び申し上げます。当初2017年8月~10月にかけて納品予定としておりましたが、本日(2018/1/6)時点で、十数名のお客様に納品が済んでおりません。ホースハイドの供給状況やブーツ制作時に発生するエラー、通常ラストより少ないビンテージラスト(同じサイズの木型が複数無い)など、様々な要因が重なっている影響で、製作スピードを上げるのは困難な状況のようです。WESCO社への発注主である WESCO 日本総代理店(有限会社Cycleman)も、米国ウエスコ社に企画段階から出来上がりまでの期間を確認した上で、納期の案内をしたようですが、予測できなかった事情で当初より納品期間が長くなっております。何卒、ご理解頂きますようお願い申し上げます。


 

さて、ここからが今日の本題です。

WESCO 100周年モデル THE BOSS 徹底比較

 

EMPTY GARAGE では当初2018年2月に入荷予定だった「Lynch Silversmith Limited Model」が、「CENTURY BOSS / Jobmaster 1st.」 の納品完了するより早く 2017年12月に入荷し、同時比較する機会に恵まれましたので徹底比較をしてみました。

 

サイズはともに9E。


最初にご紹介するのは、3種類の100周年モデルの中で、最も受注数の多かった2016年11月に受注開始したブーツ。

[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary Limited Model CENTURY BOSS All Horsehide
[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary Limited Model CENTURY BOSS All Horsehide
[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary Limited Model CENTURY BOSS All Horsehide

WESCO本社の地下倉庫の奥から運命的に発見した半世紀前の木型をもとに、100周年に相応しい最もシンプルでベーシックなボスとジョブマスターを特別なホースハイドで製作。エンジニアブーツBOSSの名は『CENTURY BOSS』。今まで使用出来なかったバンプ部分(甲~つま先)も全て肉厚な馬革を使った、ウエスコブーツの歴史に名を刻む逸品と言われています。

 


そして、こちらは2017年3月に受注を開始したもう一つの100周年記念モデル。

[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary The BOSS x Lynch Silversmith Limited Model Brown

[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary The BOSS x Lynch Silversmith Limited Model Brown[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary The BOSS x Lynch Silversmith Limited Model Brown

ウエスコ100周年を記念し日本のシルバー職人 Lynch Silversmith と WESCO JAPAN がタッグを組んで製作したコラボレーションモデル。Lynch Silversmith がインディアンの羽飾り(ウォーボンネット)をモチーフにした、唯一無二の美しいオリジナルバックルをWESCO100周年記念のために製作。ベースとなるモデルは、1939年から作られ続けているWESCO社のアイコンである「THE BOSS」をベースに、ハーネスブーツタイプのストレートシャフトトップを組み合わせたもの。トータルバランスを微調整するため、ブーツ丈を10.5インチに設定。WESCO社のワークブーツしてのクオリティーを最も具現化するオイルドブラウンレザー。耐久性、防水性、耐火性が高く、6オンス以上の分厚いカウハイドを使用。


1.ブーツ丈とトップの形状比較
左は10.5インチ、右は10インチ
左は10.5インチ、右は10インチ

 

WESCO ウエスコ 100周年
ハーネスブーツのシャフトトップは、もともとストレート形状。BOSSブーツは内側が低い形状。ブーツ丈はそれどれ10.5インチと10インチですが、平均値はほとんと同じ高さかと思います。

 

BOSSブーツは内側が低い形状。ストラップのある方が高さが高い

 

Lynch Silversmith  Model のシャフト上部には、Lynch Silversmith 製のシルバースタッズを多数施し、Lynch Silversmith と WESCO BOOTS の世界感が見事に合わさった100周年記念に相応しいブーツ。

しかも、これは・・・・

完成品のブーツに、スタッズを打ち込んだインスタント商品ではい!

ハードな使用環境でも不具合のでないようにシャフトの部材のみを一度日本に輸入し、スタッズを確実に打ち込み、米国に戻し完成されたもの。手間と時間がしっかりと掛けられています。

 


 

2. インステップバックル比較
ここが最大の違い! シルバー職人入魂の純銀バックルと、通常のカスタムオプションで設定されているブラスローラーバックル。しかし実は逆反りバージョン。

 

エンジニアブーツにとって足首のインステップバックルは「命」

 

[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary The BOSS x Lynch Silversmith
エンジニアブーツにとって最大のポイントとなる、インステップストラップには、Lynch Silversmith(リンチ・シルバースミス)がインディアンの羽飾り・ウォーボンネットをモチーフにした唯一無二の美しいオリジナルバックルをWESCO100周年のために製作。ウエスコが社屋を構えるオレゴン州Scappooseという土地はインディアンとの関わりも深く、アメリカンヘリテージと機能美を感じとれる逸品。

 

例えば「バー、カフェ」で足を組んで座っているとき、バイクに跨がりストップ&ゴーをしているとき。裾が少し上がったデニムパンツの隙間からチラリと見える「バックル&ストラップ」こそが、エンジニアブーツの最大の魅力だと思います。バックルこそ、リアルワークブーツである「レースアップブーツ」(編み上げ)との最大の違いであり、エンジニアブーツが真のファッションアイテムでもある「所以(ゆえん)」ではないだろうか?

 

このバックルも、当然のことながらブーツ製作段階で、装着されたスペシャルな純銀製のバックル。よくある一度ストラップを切断し縫い直したものとは固定強度も異なる。

 


3.ラスト(木型)の形状とフィット感の比較

 

サイズはともに同じ9E。上部から見ると、ほぼ同じと言えるかもしれない。

 

正面から見ても大きな差はない。

 

しかし、横から見ると・・・・ここで大きな違いを発見!

90年代から使用されている BOSS TOE と、1969年型の木型との違いは、大きく盛り上がったつま先の「ボリューム感」!

 

このボリューム感は、Wesco Bubbleトウよりも大きいのではないだろうか?しかも、一度シュッと下がってから、ぐいっと立ち上がっている。このような形状のラストは、例えば カナダの Viberg ブーツ社の310ラストや、米国ホワイツブーツ社9338ラストぐらいしか、過去に取り扱い販売したことがない。

 

両方試着してみました・・・・

メーカー側の資料によると、今回の1969ビンテージ木型は、ウィズ(ワイズ)は、現行木型よりも「1~1.5段階」ぐらい細いとなっておりますが、それはサイズによりバラツキがあります。

今回のサイズ9Eの場合メーカー資料によると・・・・

「親指と小指の付け根あたりの母子級の周囲は、1969年型の木型の方が現行 BOSS TOE よりも約6mm細く、甲から土踏まず周りの周囲は約3mm大きい

つまり、前の方は細いけど、後ろの方は少し大き目だということ。

実際に試着してみると、正直なところ全てにおいて1969型の木型の方が小さい!!! 3mm大きいというのは全く感じません。

理由が分かりました。この1969ビンテージ木型の踵周りは明らかに小さくホールド感が強い。だから、甲周りが緩く感じない。

これは、例えば他の米国ブランドのビンテージ木型にも言えますが、古い木型は踵周りが意外と小さいものが多い。

もう一つの例え、アメリカ 1970~80年代のメジャーリーグベースボールの選手の映像を見ていると、明らかに2000年代の選手より、一回りも二回りもみんな細い。

多分、アメリカの規格が昔は小さかったのではないでしょうか?

 


4.アッパーステッチとソールステッチの比較

 

左は現行と同じ必要十分なダブルステッチ。グリーンカラーを採用。右はWesco Japan 限定モデルに採用されているトリプルステッチ。海外では通常カスタムオプションとして設定されている。日本ではなぜか未だに選択不可。

 

現行モデルにはない美しいトリプルアッパーステッチ。しかし、糸に対してやや針穴が大きいのが気になるところ。水の進入は大丈夫なのだろうか?

 

Lynch Modelの意外とも思えるブラウンレザーにグリーンステッチが、バランスよくマッチしている。

 

ソールステッチの比較。CENTURY BOSS は標準のホワイト。

 

Lynch Silversmithモデルのソールステッチは、カーキグリーンを採用。ホワイトステッチよりも、上品かつブラウンレザーに馴染むナチュラル系カラー

 


5.アウトソールとヒール周りの比較

 

Vibram 700 (茶)を採用。オイルレジスタンス
Lynch Silversmith モデルのアウトソールには、もっともウエスコらしいソールと言える屈強な vibram#100 を使用。あらゆる地面に高い対応力をもつ優れたソール。

 

ヒール高は、もともとの100番と700番の厚みの違いがありますので若干の高低差あり。現行モデルとの違いはありません。

 

しかし・・・・・

以前から指摘しているとおり、CENTURY BOSS を床面に置くと、このように踵の端が浮きます。

ヒールの「あご」が出ている状態。

 

逆にヒールを床面に対して真っ直ぐ置くと、アウトソールが接地しません。

 

その差は約7mm。

 

WESCO ハーネスブーツのリングをアウトソールの底に置くと・・・

 

丁度良いぐらいのバランスになる程の高低差です。

 

実際に試着して立ったり、歩いたりしてみると分かりますが、土踏まずあたりに真っ直ぐ地面からの突き上げ感があります。もちろん、地面は常に平らでもないですし、アゴ部分が削れてくるとあまり気にならない方も多いと思いますが・・・・

 

ちょっと拘る方や、突き上げ感が気になる方のために、カスタム手法をご紹介。

 

下記はカスタム例の比較写真です。左のブーツがカスタム済み。

 

左のブーツはサイズ8.5D。右は9E のCENTURY BOSS。上記の写真から違いは分かりますでしょうか?

 

この写真ならお分かりですよね?

ヒール高が違います。そして、床面とヒールがしっかりと接地しています。

 

一度、ヒールを分解しヒールレザースリップを適度に削りバランスを取り直しています。当然、ヒールのゴムは新品になっていますので、ヒール交換の手間と費用は必要となります。

カスタム後に着用すると、アゴの出っ張りが無くなったため、地面からの突き上げも無くなりました。

 


 6.カウハイドレザー vs ホースハイド

【CENTURY BOSS Horsehide ホースハイドについて】

負荷の掛かるヴァンプ部(トウ周り)をはじめ、バックステイやストラップ、シャフトに、馬革の原皮の中でも特に肉厚で上質なヨーロッパのポーランド産のみを厳選して使用しています。樹皮エキスを用いながらピット層(タンニンを含んだ大きな水層)に漬け込み、ゆっくりと時間をかけて繊維間にタンニンを浸透させた本ヌメ革です。また、仕上げにも一手間加えたことによって、さらなる強度ともっちりとした感触、そして履き込む程に上品な艶と経年変化が現れる最高級のホースハイドを使用しています。(タンナーは新喜皮革)

ホースハイド信者の多い日本では、「ホースハイド」は外せない素材と言えるかもしれません。今回初めてアッパー部分全てにホースハイドを使用したWESCOブーツが日本向けに量産されました。米国内でも、Horween社のホースハイド・クロムエキセルレザー仕様の「Narrow BOSS」が昨年発売されていました。

このCENTURY BOSS のホースハイドは、EMPTY GARAGE が取扱しているホースハイドを使用している全てのレザージャケットとコードバンを使用した革小物と同じく、「新喜皮革」製のものです。新喜皮革社はヨーロッパから原皮となる馬皮を輸入して国内で革に鞣している有名なタンナーです。特に「コードバン」が世界的に有名なようです。

このCENTURY BOSS のホースハイドに触った時の感触としては、表面のもっちりとした感触が特徴です。

当店には2017年10月5日に第一号の「CENTURY BOSS」が入荷しました。初期ロットのホースハイドは、かなり茶芯の色見が強いホースハイドでした。好みの分かれるところですが、2014年のナローエンジニアブーツのホースハイドに近い色見でしたので、ブラックを期待していた方も多かったので、ちょっと心配になりました。

2017年10月5日に第一号の「CENTURY BOSS」
2014年 100足限定「ナローエンジニアブーツ」は、着用期間たった3ヶ月ほどで茶色に変色。茶色の部分のみがホースハイド。当時は、ヴァンプ部分にホースハイドを使用する許可が米国WESCO社からおりなかったようです。

 

そして、2017年11月に入荷した CENTURY BOSS。茶芯の革に顔料でもう少しブラックに着色された印象のホースハイドになりました。

2017年11月に入荷した「CENTURY BOSS」ブラックよりになりました。

ホースハイドは、どうしても綺麗な革表面がたくさん取れないレザーのため、若干の生存時の傷が多いと言われており、トラ柄のあるブーツも入荷しました。ワークブーツという規準で考えると、問題なしとなりますが、あまりこのカテゴリーのブーツに馴染みが無くご予約された方は、びっくりされた方もいらしたようで、他店で購入された方から、当店に問い合わせが入ったこともありました。

2017年11月~12月に掛けて入荷したブーツの多くに、アッパー部分に天然の「トラ柄」が深く刻まれている状態でした。2018年1月入荷分はスムーズなブーツが今のところ多いようです。

WESCO Japan に確認したところ、レザーの検品を日本で実施してから、米国WESCO社に送っているとのこと。もしトラ柄や小傷の部分を全て検品で外してしまうと、もうこのようなブーツはこの価格では作れないのではないでしょうか。

ヴァンプ部分の革を触ると、かなり分厚いのですが、これは極厚ホースハイドではありません。元々ウエスコBOSSブーツのヴァンプ部分は2枚革になっており、CENTURY BOSS では裏側にカウハイドの「ブラックタイドメインレザー」を使用しております。オールホースハイドというのは、あくまでもアッパー部分ですので、ミッドソールなど使用されている圧縮レザーも、当然ですがホースハイドではありません。しかし、ガッカリする必要はありません。内側にカウハイドを使用した方が、強度アップと型崩れ防止には絶大な効果があるはずです。


この CENTURY BOSS のホースハイドは、地球をほぼ一周して皆さまの元に来ています。

ヨーロッパのポーランド共和国から原皮を日本へ輸入

日本で鞣し着色(新喜皮革)

WESCO Japanで検品

米国WESCO本社へホースハイドを輸出

各担当の職人が1足1足ハンドメイドでブーツを製作

アメリカで検品され日本へ輸出

WESCO Japanが輸入し検品

正規販売店で各お客様へ納品

 

例えば、もし米国のクロムエキセルやコードバンで有名なタンナー「Horween社」のホースハイドを使用すれば、間接コストと製造時間を抑えることができたかもしれません。しかし、ホースハイドのクオリティーコントロールと別注指示の困難が予想されますし、そして何より日本規準によるホースハイドの検品ができません。

 


CENTURY BOSS と同じく、ポーランド原皮の馬革ジャケット!

植物タンニンで鞣し、その後タイコで染色。加脂し乾燥させ染料とオイルのみで仕上げた素上げのオイルホースハイド。着込んでいくと徐々に繊維がほぐれ柔らかくなり、馴染んでいくのがヌメ革の魅力。

BAD QUENTIN STUDDED SINGLE RIDERS SPEEDWAY LEATHERS
BAD QUENTIN STUDDED SINGLE RIDERS SPEEDWAY LEATHERS

皆さんが最も気になる経年変化画像がこちら。

WESCO Japan代表/ 岡本氏が2016年秋の展示会前に約1ヶ月ほど着用した CENTURY BOSS のサンプルブーツです。ホースハイドならではの繊維質がほぐれ、大きなドレープを産み出しています。皆さまに留意して頂きたいのは、同じホースハイドを使用して、このブーツのリビルドはできないということです。もしレザーが大きなダメージを受けたときや、ソール交換を何度もした場合など、アッパーレザーにホースハイドを使用したブーツのリビルドは現在のところ対応しておりません。


 

さあ、次はこちらです。

『Boots That Stand The Gaff』

WESCO社が掲げる「どんな苦境にも耐えうるブーツ」

リペアとリビルドを繰り返しながら、愛用できるのが本来、WESCOブーツが100年ブランドのWESCOたる所以。

WESCO社のワークブーツとしてのクオリティーを最も具現化するオイルドカウハイドレザー。耐久性、防水性、耐火性も高く、6オンス以上の分厚いカウハイドを使用。顔料の使用量も極力抑えられており、レザー本来の自然な風合いも保たれています。

このブラウンレザーからは、豊かな自然を感じずにはいられません。

アメリカの赤い大地

 

木 (WOOD)・・・

 

そして、アメリカンヘリテージ・・・

ブラウンレザーには、履き込むことでブラックレザーには無い独特な経年変化を堪能できる奥深さが魅力。ネイチャー(自然)を感じさせてくれる豊かな色合いです。各ブーツオーナーのオイルメンテ次第で、風合いの変化も堪能でき、奥深いレザーの変化を味わうことができます。

 

経年変化画像はこちら。これも展示会サンプルで恐らくまだ1ヶ月も着用していないブーツかと思いますので、ここからさらに深まっているはず。

 


 

7.シャフトの内側(レザーライニング)比較

 

シャフト内側の比較。どちらもあえてレザーライニングなし。

CENTURY BOSS には肉厚なホースハイドを使用しているため、レザーライニングはあえて使用せず。Lynch Silversmith モデルもスタッズワークと後々のメンテナンス性を考慮し、ライニングなしとしたのではないでしょうか。

 

ホースハイドは腰が柔らかい・・・・

下記写真は、シャフト上部を手のひらで「グッと」押した後の画像です。

ホースハイドにも、鞣し方や仕上げ方によって様々な質があると思いますが、EMPTY GARAGEが推奨するのは、ストレスが少ない腰が柔らかいホースハイド。

しかし、一点注意して頂きたいのは、

ホースハイドの繊維がかなりほぐれると、シャフトの首は折れてしまうかもしれない・・・

新品状態において、手のひらで押しただけで自然反発のないレザーですので、やや履き込むと自立できないシャフトになるかもしれません。

おすすめは、着用後にお手製の芯を作り、入れて置くことです。多少は首折れを防ぐことができるはずです。シューツリーのシャフト版です。シューツリーも併用するとなお良いでしょう。

逆に、ヴィンテージ市場にあるような「フニャフニャ」としたブーツをお求めであれば、何もしなくて良いのは言うまでもありません。

その反面、ある程度の反発力もありながら、腰が硬すぎないオイルドカウハイドブラウンレザーは、ラフに扱えるというメリットがあります。


8.結論・・・・WESCO 100周年モデル BOSS 徹底比較

 

今回のホースハイド CENTURY BOSSが、どれほどの手間と時間を掛けられているのか、お分かり頂けましたでしょうか。ホースハイドを敬愛する方のために、拘り抜かれた仕様であることは間違いありません。

ローラーバックルとトリプルステッチ以外、何も装飾されていない非常にシンプルな CENTURY BOSS。11インチ丈のスタンダードBOSSブーツが102,384円(tax in)で販売されている中、CENTURY BOSS のプライスは248,400円(tax in)。つまり2.4倍の価格。2足以上のBOSSブーツを購入することができます。それでも、CENTURY BOSS が選ばれる理由は、数々のブーツを履いてきたブーツマスター達が、たどり着いた結論「これは手に入れるべし」なのかもしれません。もしかすると「プレミアムブーツはもうこれで最後・・・」という思いもあるのかもしれません。しかし、数年内に次はオールホースハイドのナローエンジニアブーツが登場するかもしれませんよ(全く未定です)

 

そんな中、

EMPTY GARAGE が最も強くおすすめした100周年記念モデル・・・

それがこちらでした。商品説明文にも記載しておりますが、

「歴代最高」とまで謳っています。

Lynch Silversmith Limited Model (牛革 257,040円)

WESCO正規販売店となり20年近くなりますが、既製の在庫品の販売が主流だった時代に、カスタムオーダーブーツを専門に開業し、これまで数千足のブーツをご注文頂きました。一般的なショップとは異なり「ハイファッション、クラシック、ヘリテージ、ストリート」と幅広いジャンルのカスタムスタイルの提案を発表してきた。そして、85周年、90周年、95周年、そしてついに100周年という大きな節目を迎えた今、次の110周年、120周年の時にどのブーツを手元に残したいか・・・・どのブーツをワードローブに残したいか・・・を考えたとき

「ファッション性とアート感があり、アメリカンヘリテージを感じられる、そして実用的で耐久性があり、リビルドが可能」
というキーワードが大事だと思いました。

いくら元々がワークブーツとはいえ、我々は「ツールやギア」としてだけでは、WESCOを語ることができません。90年代にファッションとしてのWESCO、そしてWESCOに対する憧れがあったからこそ、今でも履き続けられているわけであり、ファッション性があるからこそ今でも市場で高付加価値があると思うのです。アメリカンヘリテージも、100年の歴史とは切り離すことはできない大事な要素の一つ。

そして「古ければ偉い、古ければ高額で当然、ヴィンテージを忠実に再現。ホースハイドが一番」というフレーズに対して簡単に賛同することはできない。どこかクリエイターとして、新しいものを産み出す苦しみのようなものが見え隠れしているものに、より高い評価をしたい。だからこそ、オリジナリティのあるシルバーワークは貴重。しかもブーツ製作段階で装飾された、ウエスコファクトリーと共同作業のシルバーワーク。


WESCO x Lynch Silversmith 歴代3型

 

下記写真は、2012年に発売された「WESCO x Lynch Silversmith 1st model」ハーネストウ木型にBOSSシャフト+ナイフポケット

 

下記写真2枚は、2015年に発売された「WESCO x Lynch Silversmith 2nd model」ハーネストウ木型にBOSSシャフト+ナイフポケット

受注実績がなし

1st、2nd モデルともに EMPTY GARAGE での受注実績はなし。販売数もゼロでした。当店には、もともと全く繋がりのないシルバーブランドであり、顧客様も知っている方は多くは無かったと思います。1st, 2ndモデルのカスタム手法とスタンスは、ハイファッションアメカジ、またはロックなスピリッツと言え、クールな意味での反抗心も感じられるデザイン。

 

過去2作の Lynch Silverssmith モデルとはあきらかに違っていた。

そして今回の「3rdモデルにあたる」WESCO 100周年記念モデルは、今までのブーツとは異なるスタンスを感じました。展示会の時から、凄く味わいのある雰囲気を醸しだしていましたし、今までのLynchモデルとはあきらかに違っていた。

米国WESCO本社のあるオレゴン州「スキャプース」という豊かな自然に囲まれた、本当に小さな田舎町にも溶け込みそうな、ネイチャー(自然)を感じさせてくれるブーツ。ふっくらとしたWESCOブーツに、柔らかな金属である、純銀の丸みのあるエッジと、アメリカンヘリテージデザインのハードウェアが見事に組み合わされていた。


WESCO創業100周年というのは、過去の蓄積でもあり、未来でもある。

大恐慌時代、創業者ジョン・ヘンリー・シューメイカーが、工場や家を失ってまでも何とかブーツを作り続けたという不振な時代をも乗り越え、創業100周年にあたる現在に使用されている「BOSS TOEラスト」「オイルドブラウンレザー」は、WESCO社の過去の蓄積により編み出された今のWESCO社の答え。その高い信頼性の現行木型とマテリアルに、アメリカンヘリテージデザインをシルバースミス(銀細工職人)がゼロから作り上げたシルバーバックルは美しくそして繊細。そして、スタッズの配置バランスも良く、全体的にとてもシンプルであり、主張の強すぎないもので共感できた。その純銀のシルバーバックルとスタッズは、レザーと共に年月を経て、見る者をさらに惹きつけていくことになるだろう。

 

このブーツの良さと世界感をもっと世の中に広めたい

2017年3月の展示会で発表されてから、EMPTY GARAGE では受注を開始。半年前に、すでにホースハイドモデルをご予約されている方が多かったので、多数の受注は期待できませんでしたが、Lynch Model 初の受注を頂きました。

そして、このブーツの良さと世界感をもっと世の中に広めたいと思い、受注数以上の在庫品を発注することを決定。そのブーツは、皆さんが大好きな「ホースハイド」でもなく、CENTURY BOSS や、JOBMASTER 1st よりもさらに高額。そして、その時すでに全国で ホースハイドモデルを予約した人が150~200人はいるであろうという状況。WESCO Japan でさえ受注販売のみで在庫品の取扱ブーツはゼロ/0足。

ブラックレザーバージョンもありましたが、発注は全くしておりません。

断言しますが、このモデルは透明感のあるブラウンレザーだからこそバランスが良い。発注〆切り間際の時に、WESCO Japanのスタッフと電話で話していると、 Lynch Modelを注文するつもりだと言っていたので、「絶対にブラウンにした方がいいよ!」とまで私は言いました。そのスタッフは、当然ブラウンレザーを購入したようです。東大阪のWESCO Japanに行くと、少し着用感の現れたブーツを見ることができ、このブーツの良さを確認することができます。

 

在庫数とサイズは限られますが、EMPTY GARAGE では Lynch Siversmith Model の店頭展示販売を行っており、もちろんWEB SHOPからでもご注文できます。なお、ホースハイドモデルの CENTURY BOSS は予約品・在庫品ともに全て完売となっております。

 

WESCO 100周年記念モデル!!!

EMPTY GARAGEが歴代最高と謳う限定ブーツ!!!

レザーと純銀の経年変化を両方堪能できる究極のブーツ!!!

リビルドにも対応する長く実用できるブーツ!!!

↓↓↓↓↓
残りわずか数足です。

WEB SHOPからでもご注文できます。[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary The BOSS x Lynch Silversmith Limited Model Brown
[ウエスコ] WESCO 100th Anniversary The BOSS x Lynch Silversmith Limited Model Brown

 

 

ウエスコブーツ カスタムオーダー
ウエスコブーツ カスタムオーダー

 

オリコショッピングローン
オリコショッピングローンのご案内

 



(余談1)意外かもしれませんが、ブランドディレクターやストアディレクタークラスの人達に、ホースハイドやコードバンのブーツや靴を愛用している人は多くないように思います。ホースハイドやコードバンのシューズやブーツを実際に世に送り出しているディレクターでも普段から履いている人は少ないと思う。それほどコードバンに物欲も沸いていないようにも見える・・・
本来は、牛革よりも2倍ぐらい強いと言われているコードバンを使用した米国製のオックスフォードを頻繁に履いていて、母子級周りの革が割れてしまった話も聞く。コードバンのウォーレットやカードケースは愛用者が一般的にも多いようだが靴となると激減。希少性からだろうか?アパレル系の人間ならば、稀少性を突破することは可能なはず・・・しかしジャケットならばホースハイド・フリークは多い。ホースハイドは着心地が軽いし、一度繊維がほぐれると馴染みが良いからジャケットには適したレザーらしい(傷の多さ以外は!)本当はアメリカの40〜50年代に多く見られる茶芯レザーではない、芯通しの染料染めのホースハイドの方が着心地も柔らかくおすすめ。塗装されてないので、レザー本来の風合いも楽しめる。

 

(余談2)実はアメリカWESCO本社企画の100周年モデルも、本来であれば2017年9月頃に発表される予定でしたが、未だに発表されていません・・・2008年頃に最高級ウエスタンブーツ「ルケーシー」創業125周年モデルのワニ革を多く使用したブーツがアメリカ・ラスベガスの展示会で発表されていましたが、木製アタッシュケース付きで$12,500(約140万円)でした。あれは日本でのプライスは幾らになっていたのだろうか・・・・