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どんな「ライダースジャケット」が EMPTY GARAGE のお客様に相応しいのか?

原点回帰「Vanson Leathers」

店舗 EMPTY GARAGE は2004年7月に開店したが、それ以前は1998年にアメリカで Vanson Leathers をカスタムオーダーして日本へ送っていたところまでさかのぼる……という「ストーリー」は以前のBLOGでも書いた。

BLOG (2017/11/05)
「レッドレザージャケットは時に自分へのチャレンジ」

どんな「ライダースジャケット」が EMPTY GARAGE に相応しいのか?

20年以上「ライダースジャケット」をはじめレザージャケットや100年以上の伝統を誇るブランドのレザーブーツを販売してきた中で、最もお客様に喜んでもらえ、かつ洋服としての価値がある程度維持できるライダースジャケットとは何だろうか?

恐らく下記3つが大事なキーワードになってくるはず。

・ブランドの歴史と市場での潜在力
・縫製とレザークオリティの高さ
・ 現代的かつ普遍的なデザインとシルエット

ブランドの歴史と潜在力

Vanson, Schott, Aero Leather, Lewis Leathers, Langlitz Leathers 恐らくライダースジャケットをラインナップしているブランドの中で、市場においてブランド「潜在力」があるのは、これら5社ではないだろうか。これに国内ブランドが 1~2 入るかどうか。

国産の新興レザージャケットブランドも、数年は調子が良くても10年、15年、20年もその勢いを保つのはかなり難しい。

店舗を長い間、経営してきて最も困ったことは、国内ブランドのレザージャケットに修理が必要になったとき。

ブランドそのものが消えたり消えていたり「リペアはやりません」、「取引が終了しているので、リペアは受付ません」「連絡しても無視」という感情的なブランドさえあった。

店舗にとって、こういったケースがあると 20万円近いレザージャケットを購入して頂いた顧客様から「信用を失う」ことになる。リペア対応不可という事例以来、もうご来店さえ頂けていない方もいらっしゃる。顧客様としては 「EMPTY GARAGE」が薦めているから「新興ブランドでも間違いないはず」というお気持ちで購入頂いたはず。

レザークオリティ 牛/馬/鹿/羊革

ライダースジャケットの役割も人によって3種類に分類できる。

・ライディング
・アメリカン カジュアル
・ハイファッション モード

贅沢に言うと、この3つ全て併せもつものこそ最高。そして、EMPTY GARAGE としても、そこを重視したいと考えている。

モーターサイクルで 革ツナギを着るようなスポーツライディングではなく、クルージィングできるぐらい最低限のレザーの耐久性があり、 ブランドに歴史と信頼があり、現代なファッションシーンにもマッチし、そしてラグジュアリーブランドのレザージャケットにも勝るとも劣らない雰囲気を持つこと。

1.ホースハイド

EMPTY GARAGE はホースハイドへの拘りは他の店舗さんより強くはないかもしれない。これは以前から WESCOブーツの記事でも書いてきた。ホースハイドが全ての革の中で最高であるとは思っていない。 革の品質をコントロールする安定性に疑問があるので、あまり量産ブーツにホースハイドを使用したいと考えていない。「この商品には良い馬革もあれば、そうじゃない馬革のもある」というのは、顧客様に負担や犠牲がのしかかる。しかし、日本ではホースハイドであれば売れる・・・という不思議な現象もある。

WESCO Japanディレクションのホースハイドブーツや、名の知れた国内ブランドのホースハイド・ジャケットの多くは姫路市の馬革名門タンナー「新喜皮革」さんの馬革を使用しており、仕上げ方や染色方法によって、若干の違いはあるが、基本的にはどれも高いクオリティを持つ。「ここのブランドのホースハイドは違う!」と思っていても、多くの場合ルーツが同じであることは多い。たまたまクオリティーの高い馬革のアイテムを持っているケースもあり、新しく入手したアイテムとの差に違和感や、残念な気分になった方もいるはず。

2. 子羊の革、 仔牛 の革

モードやハイファッションの世界のレザージャケットでは、柔らかくキメが細かく美しい子羊の革「ラムスキン」が使用されることが多い。もしくは仔牛の「カーフスキン」。母乳しか飲んでいないような体型のため運動量が少ない分、傷が少なく、柔らかな肌触りが特徴。しかし、レザーが柔らかすぎて数年も使えるような耐久性は感じられないし、上品過ぎる印象もある。ライブハウスにパンクファッションとして着用するにはちょっと・・・ライディングにも不向き。


3. 外国産の大型で分厚い鹿の革

主にカナダなどに馬ぐらい大きい「ヘラ鹿」という鹿がいる。その鹿革は「カナディアンムース、エルクレザー」と呼ばれており、しなやかさと肉厚さなどレザーのクオリティは素晴らしく、EMPTY GARAGE では、2008年頃にライダースジャケットにそれらのレザーを別注で使用していたが、価格がどうしても跳ね上がる。当時で20~30万円台…今ならまだ上がっている可能性がある。アメリカでレザーレースで縫い上げられる超プレミアムレザージャケットである「ロバート・ワーナー」というデザイナーさんと多少取引していた時、ロバートさんは「ディアスキンが最高だと思う」と言っていた。しかし、高額過ぎて一般的ではない・・・

4. 革質、安定性、耐久性に優れる「牛革」

そんな中、やはり世界で もっとも 広く使用されているレザーが牛革だ。多くは食肉加工後の二次利用であり、革は分厚く、その分厚い革を薄くしてから、レザージャケットに使用されている。

革の厚みに拘る方もいるが、牛革本来の分厚い1枚革のジャケットの製作も可能なのか?

スイスの「デセデ」という最高級家具ブランドがあり、近年 YouTuberのヒカキンさんが、そのブランドのソファーを購入していた。その「デセデ社」には全く革を薄くしていない 1cm以上ぐらいはありそうな肉厚の革製のソファーがある。大塚家具の展示場に行くとその革に触れることもできる。さすがにそんな分厚い革のレザージャケットは重すぎて疲れるだけ。なので、革の厚みというのは、着やすいようにあえて薄くしてあるのだ。分厚いから偉いというのは間違えでは?

最高級の牛革 フルグレインレザー

その分厚い革の最も表層のレザーを使うものが最高級の牛革となり、表面に天然のきめやシボを保持しているナチュラルレザー。それらは「グレインレザー」と呼ばれており、フルグレインレザーは耐久性に優れた部分であり手触りの触感も優れている。

毎年買う「洋服バカ」と一般の方の違い

洋服ブランドのディレクターや デザイナー 、そしてショップオーナー達の洋服の購入量と金額は半端じゃない。洋服のプロフェッショナルだから当然だが、人によっては「マンションも購入できるぐらい洋服を買ってきた」という方も普通にいる。

高級な レザージャケットを毎年一着以上購入するのはよく聞く話。 そして、その着用サイクルは激しく変化し、色、パターン、シルエット、革の種類、それらは毎年変わることも多い。雑誌などで「このレザージャケットは何年も着用している」と紹介されているときもあるが、長年保有しているだけで、本当の意味でのエイジングとは違うこともよくある。

その反対に、 セレクトショップやブランドショップでレザージャケットを購入される方は、数年に一度、もしくは「一生もの」として、購入される方も多い。レザーブーツも同じ。

EMPTY GARAGE もこの20年以上の中で、展開するライダースジャケットは変化したきた。いろいろなトライ&エラーを繰り返しながら現在に至る。

ライダースジャケット遍歴公開(一部)

2016年2月入荷の別注ホースハイドライダースジャケット(即完売)

この5年間で一番評判が良かったのは、別注仕様でオーダーした「ベルトやエポレットを排除したシンプルな」ライダースジャケット。少しだけ着丈が長く、オイルド・ホースハイドを使用しており、質感としなやかな着心地も評判が良かった。1着だけ作ったこれのネイビーホースハイドを購入された方の経年変化を見てみたい・・・

2011年撮影 Vanson ENF 別注レッドレザー

EMPTY GARAGE が良くやるカラーレザーライダースジャケット。 オールホワイトなども手がけた。VANSON社のレギュラーラインの革を使用しており、300km/hのレース用革ツナギにも使用される耐久性が特徴。しかし、耐久性も重要視されているレザーは「しなやかな着心地」とも言えない。シルエットとパターンもクラシックなアメカジ感が強く、袖丈もアメリカ人向けににやや長め。

あまり新興的過ぎる手法や製法、シルエットも良くない。

購入後1年で色褪せてしまう染色方法や、来年になると時代遅れになってしまうような攻めたデザインも、EMPTY GARAGE の顧客様には合わないし、おすすめできない。

反響の無さにショックを受けたオーバーサイズシルエット

2018年秋冬 世界の潮流をいち早く取り入れた オーダーサイズライダースジャケット

この数年の世界のファッションシーンの「オーバーサイズ」という流れを取り入れ、肩幅と身幅が極端に大きいオーバーサイズ仕様のライダースジャケットを2018年秋冬にオーダーした。
しかも、それを「最高峰のオイルド馬革で別注」までした!しかし、正直に言うと本当に販売に苦戦した。銀面が美しいカウハイドバージョンがレギュラーラインだったが、オーダーした牛革、馬革ジャケット全てをスペシャルプライスにして何とか最後の一着までになった。洋服のせいではなく、当店のお客様にはマッチしていなかったのだ。

「BLOG ライダースジャケットのレガシー」https://emptygarage.jp/blog/?p=1594

カウハイド オーバーサイズジャケット 最後の1点あり

しかし、 オーバーサイズジャケットのことで驚いたのはその重量。特にオイルドホースハイドは重い!

—— 計測重量 ——

・オイルドホースハイドジャケット 2520g
・カウハイドジャケット 1950g

なんと、牛革と馬革でライトオンスデニムパンツ一本分ほどの重量差があった。それほど、オイルドレザーというのは重たいのだと認識した。今までは単純にホースハイドのほうが牛革より軽いと思っていたのは、以前の雑誌記事を計測もせずに信じてしまったからだった。

お客様のことを考えたときに・・・

「牛 馬 鹿 羊」と革を変え、型を変え別注オーダーしたり、個人的にも多くのライダースジャケットを購入したり、着用してきた経験を踏まえ

「今、そして今後も購入するべきライダースジャケットは何か?どのブランドか?」

「お客様の身になって」 、
また「自分自身もそれらが欲しいか?着たいか?」

そして、

「長く愛用してもらえるか?たとえ飽きられたとしても、市場価値をある程度保てるか?」

問いかけてみたその答えは?

分厚い鹿革のような風合いをもつ牛革のグレインレザーを使用し、シルエットも現代的に仕上げられた、既成ジャケットは異なる Vanson Leathers 別注仕様だった。

それは偶然にも当店にとって原点回帰であり、1998年の創業間もない頃に最初にセレクトしたブランドでもあり、かつ世界的なレザージャケットブランドであり市場価値も高い。

そして、お客様の個性を演出できるカラーレザーも用意されていること。

もし、この鹿革のような「ディアタン カウハイド」がなければ、このような想いには至らななかっただろう。また、シルエットやパターンが、我々も着用してきた 80~90年代から定番である「B」「C-2」「ENF」という定番品番ではなく、

どこに行っても「ハイクオリティに見え、お洒落な人として認識される」雰囲気であることも重要だった。我々としては、60万円近くする「ハイファッション・ モードブランド」の 子羊革や 仔牛革のライダースジャケットにも対抗したいという気持ちがある。

Vanson特有の程よいシボ感と、肉厚ながらも柔らかい革質のためリラックス感のある着心地を得られる。既成のVanson Leathers社の革質とは全く異なる、なめらかさとしなやかな着心地。1998年より「Vanson Leathers」を取扱してきたが、ここまでのクオリティーの高いレザーを使用できるのは正直ありがたい。

2020年秋冬にセレクトする Vanson Leathersライダースジャケット3型の基本構造

Vanson Special Custom Single Riders Jacket Type 2
Vanson Special Custom Doulbe Riders Jacket Type 1
Vanson Special Custom Doulbe Riders Jacket Type 2

アメリカ本家のシルエットから、肩幅、身幅、アームホールなど全てを修正し完成されたパターン。やや細めでダブルジップ仕様となっている。

細身とは言え、サイズ毎に着丈、袖丈をそれほど長く設定してないため、サイズ選択次第で、ゆったり目にも着用できる。

背中の構造が複雑になりがちな「アクションブリーツ」は排除し、 シンプルにしてある。(バイク用には良いが……)

アクションブリーツ例

2型あるダブルライダースジャケットの違い

TYPE1, TYPE-2 の最大の違いは着丈。 シガレットポケット付きのTYPE-2 のほうが2cmほど長めになっている。TYPE-1 はどちらかと言うと、2000年~2015年まで主流だった細めで着丈も短めな形。TYPE-2 はそれ以降の、ジャケットとして着用しやすくEMPTY GARAGE でも主流の形と言える。

なぜ今この時期に秋冬モノの受注会なのか?

第一に、皆さんにブラック以外のレザーカラーをオーダーして欲しいという願いがある。特に個性を大切にされる方には、ブラック以外を着用して欲しい。第二に、3種類の型で全サイズを多数揃えるのは我々のような1店舗では困難であること。汗….


今シーズンおすすめしたいレザーカラー3色

・ミリタリーカラーの「オリーブグリーン」
・カラー系ライダースの定番「ネイビー」
・ お洒落度の高い「チョコレートブラウン」

どれもレザーと同色のボトムスパンツ、ブラックデニム、インディゴデニムとの相性が良く、

「ファッションセンスの高い」ライダースジャケットとして本当に長くワードローブに入れておいて欲しい色。

クオリティーの高いグレインレザーならば、十分に経年変化を楽しめるはず。それはブラックレザーには、できない楽しみ方でもある。

締切間近!!!!

ご予約は3月16日(月)17時まで。この週末にぜひご検討頂き、着用サイズ感などのご質問をお寄せ下さい。

ご予約には内金25,000円をお預かりさせて頂きます。銀行振込、郵便振替、クレジットカード決済がご利用可能。

納期は2020年10月頃を予定

詳しくは
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