WESCO ROMEOブーツとは?
WESCO BOOTS 唯一のスリップオンタイプ。1976年~2002年まで製造され、一度復活し、2008年にまた廃盤。そして2015年春、さらなる改良を重ねて復活。フィット感や耐久性が大幅に向上した新しいロメオ。
新しいロメオは、よりライトでフレシキブルな履き心地を目指し、ミッドソールの代わりに「ハーフスリップ」を採用。スタンダードのフルミッドソール仕様もオーダー承ります。
どんな人が「Romeo」を履いている?
昨年、来日したWESCO本社の工場長クリスさんは「ROMEO」を履いていました。15年前に大阪でお会いしたラングリッツレザーのデェイブさんも「ROMEO」を履いていました。2008年にポートランドにある本社でお会いしたときも、そうでした。意外にもブーツをしっかりと着用されてきた方ほど「Romeo」を履いています。
ライフスタイルにももちろん影響はあると思います。工場とは言え、ブーツファクトリーにはそれほど重機があるわけではなく、工場長としての管理業務がメインであろうWESCOファクトリー内では、Romeoは動き易く、軽量で疲れにくいはず。
また、ラングリッツレザーのデェイブさんのように「子供が産まれてバイクは降りてしまった」というような方にも、丈の長いブーツの必要性が無くなったのかもしれません。
そして、一度WESCOブーツのようなしっかりとした「スチールシャンク」(靴底近くにある補強鉄筋)をもつブーツを履くと、貧弱なブーツやスニーカーシューズでは心許ないと感じてしまうことも推測できる。
実際、これを書いている私も、普段は低い体勢でお客様の足を計測し、導線の狭い店内をグルグル回って、接客、電話応対、撮影などを行っており、ROMEOブーツの軽量かつ動き易さは重宝しています。それでいて、靴底の強さのおかげで一日中履いても疲れにくくしっかりと足と体を支えてくれます。今まではオックスフォードタイプの「ジョンヘンリークラシックス」を愛用していましたが、今年からROMEOの出番が増えそうな予感です。
デニムパンツのヘム(裾)を被せてしまえば、BOSSブーツと見間違えてしまいそうになるぐらい「Romeo」の丸みのあるフォルムは十分なWESCOブーツらしさを持っている。
「Romeo」は、バイカーやハードワーカー達のオフタイムや、カジュアルな時間を過ごすときの「ブーツ」として、本当におすすめできるブーツですし、街乗りライディングや、ハードではない仕事場でも重宝する、WESCOマニアの方には必ず1足は持っておきたい、いや持っておいて欲しいWESCOブーツなのです!
ROMEOブーツの主な構造??
ソールの厚みが異なる 「ハーフミッド または フルミッド」 をまずは選ぶ
「ミッドソール」と呼ばれるブーツ本体とゴム製アウトソールの間にある圧縮レザーの1枚板の部材を、つま先から踵まで全部入れたものを「フルミッド仕様」と呼び、1枚板を真ん中あたりから斜めにハーフカットし、真ん中あたりからカカトのみにいれたものを「ハーフミッド仕様」と呼びます。つまりブーツ後方のみミッドソールがある状態。
下記写真で言いますと左がハーフミッド。右がフルミッド仕様となります。全体で見るとソールの厚みが異なるかと思います。木型(ラスト)も右の方は、MPトウと呼ばれる細めの木型ですのでつま先が細く、より一層シャープに感じられます。
↑ 茶色のレザーミッドソールが、途中から半分のみ挿入されているのがお分かり頂けるはず。
(2019年4月5日 ハーフミッドソール仕様ROMEO製造終了しました)
今度は、同じvibram430番ソールを使用したフルミッド仕様のRomeoをご覧下さい。
↑はつま先からカカトあたりまで、ミッドソールが1枚挿入されているのがお分かり頂けるはず。ブラック染めされているので、少々わかりずらいでしょうか。下記の写真ならば一目瞭然でしょう。
ミッドソールの構造が違うとヒールブロックの構造も異なる。
ヒールブロックの構造を見ると、ゴム製アウトソールとゴム製ヒールの隙間に何か1枚挟まれているのが確認できます。
↓白丸部分です。これも圧縮レザー製の1枚板です。
そして、先程の MP TOE を使用したハーフミッド仕様のRomeoブーツには、何も挟まれておらず、まるでゴム製の一体型ソール&ヒールのようになっています。
↓
「これなら、最初から一体型ヒール&ソール(ワンピースソール)を使用すれば良いんじゃない!」っという意見もあるかと思いますが、ヒールゴムのみの交換ができるので、一体形のワンピースソールよりコスパは良いと言えそうです。
実際にワンピースソールVibram232ソールを使用したRomeoがこちらの写真です。
↓ ↓ ↓
こちらのタイプはアッパーレザーとアウトソールが縫われているので、耐久性と安定感は抜群ですが、ヒールのみの交換はできません。ですから、コスト的にはやや不利となります。しかしこの独特な、形状パターンは魅力的です。ヒールが分離式のツーピースソールより、釘を使う量も若干少ないため、軽量化されています。
同じワンピースソールでも、WESCO純正ラプターソールの場合は、接着剤による固定のみのため、ソール交換の際ステッチを切る必要もなく、裁縫製も不要ですので、コストパフォーマンスは高いですし、アッパーレザーへの過度な負担も避けることができます。↓ ↓
履き心地の違いは、ハーフミッドの方が当然柔らかく、若干軽く感じます。フルミッドソール仕様の方が、しっかりとした履き心地を得られ見た目のボリューム感もWESCOらしさが光ります。
ソールステッチの数!!!
意外な盲点をお伝えしておきます。Vibram100, 430, 700 などのツーピースソール(ソールとヒールが分離式)を選択した場合、WESCOブーツは基本的には「ダブルソールステッチ」になりますが、ハーフミッドソール仕様の場合は「シングルソールステッチ」で仕上がってきています。このあたりは、「ダブルソールステッチ希望」と伝えれば何とかなるかもしれません。
ワンピースソールである、クレープソール(純正ラプターソール)や、vibram232ソールの場合は、ミッドソールに関係なくシングルソールステッチとなります。ただし、カウンター(踵の後ろ側)の直後に、ぐるりと一周ソールステッチが縫われることによる、ボリューム感もまた特徴でありVibram100, 430, 700仕様とはまた異なります。
もう一つ、カスタムオプションの特徴
Romeoで特徴的なカスタムオプションの一つにレザーライニングのカラー選択というのが挙げられます。
それは、他のWESCOブーツのようにライニング専用の薄手レザーではなく、アッパーレザーに使用しているレザーから選択する必要があるという点です。
例えば、下記例ではブラックラフウアトレザーに「バーガンディドメインレザー」を使用しています。
そして、こちらは↓はブラックタイレザーに、アッパーと同じくブラックタイレザーを内張に使用しています。
使用できるラスト(木型)!!!
WESCO Romeo で使用できる木型は2種類のみです。細めの「MP TOE」、丸みのある「BOSS TOE」
ブラックからベージュまであるレザーラインナップ。
レザーオプションは他のWESCOブーツと同様、全てのオプションが使用できます。柔らかで優しい印象を持つベージュ系「バーラップエクスプローラー・レザー」や、BOSSやジョブマスターと同じ表面をもつ「オイルドブラック」などの強度を重視したロメオをお作りすることもできます。
ロメオ・カスタムオーダースペシャル!
サイズ計測、ステッチカラー、アウトソールのチョイスなど、「カスタムセンス」が問われるカスタムオーダーは、やはり経験のあるカスタムオーダー専門店にご注文されるのがおすすめです!
1999-2019年、今年WESCOブーツ正規ディーラーとなり20周年となった、EMPTY GARAGEでは、創業当初よりカスタムオーダーを専門に取り扱っております。
クラシックなアメリカンスタイルから、ストリート、 ハイファッションまで幅広いニーズに対応いたします。お客様の今を形に写し愛情を持ってお手入れし、履くことで体現できるパーソナルなプロフェッショナルブーツを提案させて頂きます。
またWEBストアーでも本格的なカスタムオーダーを受注いたしております。サイズ計測方法をご利用頂き、ご注文内容が確定しましたら、推奨サイズのご提案もさせて頂いております。
最後に・・・・・
WESCO Japan正規品には「ギャランティーカード」が付属
WESCO Japan正規品には、「ギャランティーカード」が付属しているので、正規の純正ラスト(木型) を使用して、僅か5,000円でオールソール交換が可能。ヒール交換は無料! (* 初回のみ、消費税、国内送料は別途) つまり、20,000円以上の保証内容となっております! 正規品の証であるギャランティーカードは、とても貴重なカードになります。御購入後、紛失などないようご注意下さいませ!